EGOISTE

シャネルの香水だということは、後から知った。千歳烏山にあった「私の部屋」という雑貨屋で、エゴイストという名のオーデコロンを購入した。買った時には、偽物とは思わず日に幾度となく振りまいていた。あまり好きな香りでもなかったのだが、買ってしまう時というのはしばらく使い続けるようなことだと思うのだ。

グラマラスパッツの真の効果

瓶の形が氷山に似ていたからというのでもないのだろうが、氷山の一角と言って借金で立ちゆかなくなった人が、エゴイストのボトルから悪さをしていた。借金で立ちゆかなく苦しい暮らしだからという理由ばかりではないのではないかと、様々に疑うことが氷山の一角から垣間見える。

借りる時に信用のない人が、性具で悪戯したことで巨額の借金をしたという話は、後々までイギリスの作家の名前で語られていた。極刑は免れないはずだと言って追求したが、実際はボケていたことやすぐに他界したことで言葉による追求が効かなかった。言葉というもので訂正できることは少ない。結局は、その借金を焦げつかせては執拗に「化粧」という歌をやり続けていた。

「化粧」をやり続ける女がいいに決まっていると言って先導したバンドに矛先を向けると、実際はやはり払わずに事務所をたたんで夜逃げした。そっちが!と言い始めたので払わない貸さないと告げているのだが。偽物の悲劇だという。数日前にCHANELのEGOISTEを購入した。やっと本物を買った!と感慨深いものがあった。